突発性発疹について
突発性発疹は、主に乳幼児に発症するウイルス性疾患で、発熱後に全身に特徴的な発疹が出現する病気です。ウイルスに感染すると、急激な高熱が3-4日続いた後、熱が下がるとともに大小不規則な発疹が全身に現れます。一般的には自然治癒する疾患ですが、発疹に伴う不快感からお子さまが不機嫌となり、ご家族の不安が大きくなることもあります。発症後の経過観察と十分な水分補給、安静が重要であり、必要に応じて医療機関での診察が推奨されます。
突発性発疹の症状
突発性発疹は、初めに高熱が突然発生し、数日後に熱が下がると同時に全身に発疹が出現します。発疹は大小不規則で、特に顔面や胴体を中心に広がります。また、下痢やまぶたの腫れ、大泉門やリンパ節の腫れ、さらに普段と比べて不機嫌になるなどの症状も見られます。
突発性発疹の原因・感染経路
突発性発疹は、ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)や6B型(HHV-6B)、まれにヒトヘルペスウイルス7型(HHV-7)によるウイルス性感染症です。感染経路は主に飛沫感染や接触感染であり、感染者の唾液や鼻汁などを介してウイルスが広がります。特に乳幼児は免疫が未熟なため、集団生活の場(保育園・幼稚園など)で感染しやすい傾向があり、感染拡大防止には基本的な衛生管理が重要です。
突発性発疹の合併症
熱性けいれん
突発性発疹では、体温が急激に上昇することで、特に乳幼児に熱性けいれんが起こることがあります。熱性けいれんは短時間のけいれん発作で、意識が一時的に低下することもありますが、通常後遺症は残りません。けいれんが長引く場合は医療機関を受診し、体温管理や適切な解熱対策を講じることが大切です。保護者は子どもの体温変化に注意し、異常が認められた場合は速やかに対応してください。
脳炎
突発性発疹に伴う脳炎は非常にまれですが、ウイルスが中枢神経系に影響を及ぼすことで発症する重篤な合併症です。脳炎では高熱、意識障害、頭痛、けいれんなどの神経症状が出現し、迅速な診断と治療が必要となります。早期の対症療法が行われることで、後遺症のリスクを低減することが期待されます。
脳症
突発性発疹に伴う脳症は、ウイルス感染による中枢神経への影響が原因で発症することがあります。脳症では、意識障害やけいれん、行動異常が見られ、症状が重い場合は後遺症を残す可能性があります。発症が疑われた場合は、迅速な医療介入と専門医による評価が必要となります。
劇症肝炎
突発性発疹と直接関連する劇症肝炎は極めてまれですが、ウイルス感染が全身に波及し、肝機能に影響を及ぼすことが報告されています。劇症肝炎は急速に進行し、重篤な肝障害を引き起こすため、早期発見と迅速な治療が必要です。臨床的には黄疸や肝酵素の急激な上昇が見られ、入院治療が求められることがあります。
血小板減少性紫斑症
血小板減少性紫斑症は、突発性発疹に伴うまれな合併症で、ウイルス感染が免疫反応を引き起こし、血小板数が著しく減少する状態です。これにより、皮下出血や紫斑が出現し、重症化すると内出血のリスクが高まります。迅速な血液検査と、必要に応じた治療が行われることで、合併症の進行を防ぐことが可能です。
突発性発疹の検査
突発性発疹の診断は、主に臨床症状と問診を基に行われます。まず、解熱後に出現する発疹の分布や形状、発症時期を確認し、突発性発疹特有の経過を観察します。確定診断が必要な場合にはさらに、血液検査やウイルス抗体検査、PCR検査などでウイルス感染の有無を調べ、他の発疹性疾患との鑑別が行われます。これにより、正確な診断と適切な治療方針の決定が可能となります。検査結果は、症状の経過や合併症の有無を踏まえて総合的に判断されます。
突発性発疹の治療
突発性発疹の治療は基本的に対症療法が中心です。高熱に対しては解熱剤の使用や十分な水分補給、安静を保つことが推奨されます。発疹自体に特効薬は存在しないため、症状が自然に改善するのを待つことが基本です。また、痒みや不快感が強い場合は、局所の冷却や保湿対策を行い、必要に応じて医師の指導のもとで対症療法を調整します。
突発性発疹かもと思ったら
「突発性発疹かも」と感じた場合、まずはお子さまの体温と発疹の様子をよく観察してください。突然の高熱の後に、全身に大小不規則な発疹が出現するのが特徴です。また、下痢やまぶたの腫れ、大泉門の腫れ、リンパ節の腫れ、さらには不機嫌になるといった症状も見られます。これらの症状が確認された場合は、他の発疹性疾患との鑑別が必要なため、早期に医療機関を受診し、正確な診断と適切な対症療法を受けることが重要です。家庭内では、十分な水分補給と休息を促し、周囲への感染拡大防止にも努めましょう。
突発性発疹のよくある質問
突発性発疹はどれくらいで治りますか?
通常は解熱後、発疹が出現してから5~7日程度で自然に治癒します。ただし、個人差があるため、症状が長引く場合は医師に相談してください。
子どもの突発性発疹の症状は何ですか?
初期の高熱に続いて、全身に大小不規則な発疹が現れ、下痢、まぶたや大泉門、リンパ節の腫れ、不機嫌になるなどの症状が見られます。
突発性発疹は大人もなりますか?
突発性発疹は主に2歳ころまでにほぼ全員が感染するといわれており、大人がかかることは非常に稀です。突発性発疹は一度感染すると免疫ができるため、二度かかることはありません。稀に、免疫力が低下している大人に再感染やウイルスの再活性化が起こることがあるとされています。
突発性発疹はかゆいですか?
一般的には強いかゆみを伴うことは少ないですが、個人差により痒みを感じる場合もあります。
突発性発疹は登園・登校はいつからできますか?
発疹が残っていても全体的な症状が改善していれば、登園・登校が可能です。目安としては体調が安定した後となりますが、詳細は医師の判断に従ってください。
突発性発疹で不機嫌になるのはなぜですか?
高熱や全身の不快感、体調の不調から、普段と比べて機嫌が悪くなることがあり、これは病気による一時的な反応と考えられます。
突発性発疹になったらお風呂は入らない方がよいですか?
発熱がある場合でも、本人が元気で機嫌がよければお風呂に入れてかまいません。長湯は避け、手早く入浴させてあげましょう。逆に機嫌が悪く嫌がるようなら、無理に入浴させる必要はありません。あたたかいタオルで体を拭いてあげるなど、体調に合わせた入浴方法を検討してください。
突発性発疹は一度かかったら二度とならないですか?
一般的には、一度感染すると同型のウイルスに対する免疫がつくため再感染は稀ですが、ウイルスには複数の型が存在するため、他型による感染の可能性はゼロではありません。